勤務終了していざ帰ろうとしたら、居室の方から悲鳴が。
・・・時折パニックを起こす方の声に似てる。
急いでその部屋に向かうと、
1人は立ち上がって耳を塞いでる(Aさん)。
もう1人(Bさん)は車椅子上で木刀を持って、Aさんを睨んでる。
Bさんが他の方と話してたら、Aさんが突然叫んだらしい。
Aさんは、周りの音や会話にすごく敏感な方で、
あまり賑やかだったりうるさかったりすると、パニックになる。
たぶん、その症状が出たんだろう、と予測。
Bさんに言わせれば『普通に話してただけなのに』という事だけど、
それがAさんには苦痛。
BさんもそんなAさんに気遣って下さってたけど、
今日、さすがに堪忍袋の緒が切れたらしく。木刀登場。
・・・なんでそんな物騒なもの持ってたんだろう聯
(次出勤したら、話をしなくちゃ。)
とりあえず2人の間に入って、話を聞く。
Bさんには、持ってる物騒なものを下ろすよう説得。
興奮状態だったからしばらくは聞き入れてもらえなかったけど、
話せばわかる人なので、とりあえず下ろしてもらえた。
で、Aさん。
いざ話を聞こうとすると、泣き出した。
部屋から連れ出して、人のいないところで話を聞いた。
普段、表立って自分の意思表示をしないAさんが一言、
『帰る、帰りたい獵』
とつぶやいた。部屋に?と聞くと首を振る。
どこに?と聞くと、
『うちに帰りたい』
と。そして、再び泣き出して…。
Bさんたちの話し声を、聞きたくないって言う。
他の利用者さんなら、そこまでは感じないって。
・・・今日の今日まで、きっとずっと我慢してたんだと思う。
Bさんは、話をすると言ってもAさんに対しては絶対話しかけない。
他の人とばかり話をする。
それを聞いてるだけだったAさん、
すごくストレスを感じてたみたい。
どうして気付いてやれなかったんだろう。
いつもいつも、部屋にいる時は耳を塞いでいたのに。
パニックになる回数も、増えていたのに。
ぎりぎりの状態まで追い込んで、
そうまでならないと気付かない。
私、2年間あの方たちの担当をしてて、何を見てたんだろう。
Aさんの涙を見て、自分の不甲斐なさに情けなくなり。
そして、悲しくなった。
とりあえず、Aさんにしばらく部屋に戻らないよう説得して、
今日の日直さんに、
時間ができたら家族の方に電話してもらうよう告げ。
ホントはそこまで自分でするべきだったんだろうけど、
夜勤明けだったから、くたくたで。
家族の方と話をして、少しは落ち着いたかなぁ。
もし家族の方の都合がつけば、
1日くらい外泊できるといいんだけど。
それで大分変わってくるからね、状態も。
気になるけど・・・。
明後日出勤して、真っ先に会いに行こう。
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